ドッグケアの谷源です。
わんちゃんが健康で長生きするために歯はとても大切です。そのためには、まず飼い主さんが、わんちゃんの歯について正しい知識を身につけておく必要があります。今回の歯のテーマはとても重要なので2回に分けてお伝えします。
歯周病は万病のもと!!
虫歯は酸性条件下で増殖をしますがわんちゃんの口内は弱アルカリ性に保たれており、人間に比べて虫歯にはなりにくいが歯周病になりやすいという特徴があります。歯周病を放置しそのまま進行してしまうと、心不全や腎不全など時に非常に怖い病気を引き起こしてしまうことがあります。
どうして歯周病と関係あるのか。
それは”歯周病菌”が血液中に入り込むと、心臓や腎臓に到達し、そこで炎症を引き起こします。この歯周病菌による炎症は慢性心不全および慢性腎不全(慢性腎臓病)の原因の一つと言われています。慢性心不全や慢性腎不全は、一度なってしまうと完治はできません。歯周病を放置しておくと、全身に影響してしまう可能性があることを今回を機会に是非、覚えてください。
歯周病とは
歯周病について皆さんはどれくらいご存じですか。
①歯が溶ける病気だ
②高齢のわんちゃんがなる病気だ
③治療すれば完治できる
上記は良く持たれるイメージですが正確には全て誤りです。
歯周病は”歯周病菌”によって引き起こされる歯茎の炎症です。
お口の病気で最も多い病気です。実際、どれくらいの割合なのかというとホームデンタルケアを実施してない小型犬は9か月から歯周病が始まることがあるそうです。2歳までの犬では80%、猫では70%が何らかの形で歯周病に罹患しており、5歳以上の犬のほとんどは歯周炎に罹患しているそうです。(獣医臨床シリーズ2000年版より)
歯周病はあるステージを超えると元の状態に戻ることはありません。積極的なデンタルケアでお口の健康維持をしたいですね。
原因がわかれば予防もできる!
歯周病の原因はプラーク中の細菌です。
『プラーク(歯垢)』とはだ液が薄い膜となって歯の表面を覆い、そこに細菌が繁殖したものをいいます。キレイな状態でも20分で付着し、6~24時間でプラークになります。またこのプラークが石灰化して硬くなったものを歯石といいます。歯石はヒトで2週間、犬だと3~5日で歯石になります。歯石には直接的な病原性はないが表面がザラザラした歯石には、さらにプラークがつきやすくなります。
歯周病は細菌との戦いです。適切なケアにより、予防が可能です。
次回は口腔内の予防について詳しくお伝えできればと思います。わんちゃんのイキイキした歯を目指して、是非参考にしてください。
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